プリント基板(PCB)の材料は、電気的特性、機械的特性、熱管理、環境耐性など、基板が使用される用途や条件に応じて選ばれます。基板材料は、基板の基本構造を形成し、信号伝送、機械的支持、熱分散をサポートします。以下に、一般的な基板材料とその特性について解説します。

プリント基板(PCB)の材料は、電気的特性、機械的特性、熱管理、環境耐性など、基板が使用される用途や条件に応じて選ばれます。基板材料は、基板の基本構造を形成し、信号伝送、機械的支持、熱分散をサポートします。以下に、一般的な基板材料とその特性について解説します。
プリント基板(PCB)は、以下の層で構成されます。
以下では、絶縁層に使われる主な基板材料について詳しく説明します。
特徴:
最も一般的な基板材料。
ガラス繊維クロスをエポキシ樹脂で硬化させた材料。
優れた機械的強度、耐熱性、絶縁性を持つ。
用途:
一般的な電子機器(家電、コンピュータ、通信機器)。
標準的な動作温度や電気性能を必要とする用途。
改良版:
高Tgタイプ(ガラス転移温度が高い):高温環境での使用向け。
低誘電率(Low-Dk)/低損失(Low-Df)タイプ:高速通信用途。
例:ロジャース(Rogers)材料、PTFE(テフロン)。
特徴:
低誘電率(Dk)と低損失係数(Df)。
高周波や高速度信号伝送に適している。
優れた熱安定性と精密な寸法安定性。
用途:5G通信、レーダー、無線通信デバイス。
特徴:
基板のコアにアルミニウムや銅などの金属を使用。
優れた熱伝導性により、発熱部品の熱を効率的に拡散。
電気的特性を損なわずに熱管理が可能。
用途:LED照明、電力変換器、高出力デバイス。
特徴:耐熱性や柔軟性に優れた材料。
リジットフレックス基板や高温環境での使用に最適。
用途:航空宇宙産業、医療機器、フレキシブル回路基板。
特徴:
優れた熱伝導性、耐熱性、高い誘電率を持つ。
化学的安定性や機械的強度も高い。
用途:高電力機器、LEDパッケージ、センサー。
特徴:
低誘電率・低損失特性。
高周波用途向けに設計され、FR-4よりも高性能。
用途:高速通信、5G、サーバー基板。
特徴:
木材パルプや紙をフェノール樹脂で強化。
安価で加工が容易。耐熱性や強度は低め。
用途:家電製品や低コスト機器。
誘電率(Dk):信号伝送速度や損失に影響。
損失係数(Df):信号の減衰に関連。
Tg(ガラス転移温度):基板が変形し始める温度。
熱伝導率:熱を効率的に放散できるかどうか。
強度、剛性、柔軟性。
薄さや軽さ。
耐湿性、防水性。
環境規制(RoHS、REACH)への適合。
| 用途 | 推奨材料 | 理由 |
|---|---|---|
| 家電製品 | FR-4 | コストパフォーマンスが高い。 |
| 高速通信機器 | ロジャース、BT樹脂基板 | 低損失、高周波特性が求められる。 |
| LED照明 | 金属基板(アルミ、銅) | 優れた放熱性能が必要。 |
| 自動車用ECU、センサー | 高Tg FR-4、ポリイミド | 高温・耐久性が求められる。 |
| 航空宇宙、医療機器 | ポリイミド、セラミック基板 | 耐環境性・高信頼性が必要。 |
| 5G通信 | PTFE、BT樹脂、ロジャース | 高周波対応、信号損失が少ない。 |
基板材料の選択は、製品の性能、用途、コストに大きく影響します。用途や使用環境に適した材料を選ぶことで、信頼性や性能を最大限に引き出すことが可能です。必要に応じて専門家に相談し、最適な材料を選択することが重要です。
「どの材料が自分の用途に合うか」を以下のフローで確認できます。
| 確認ポイント | 条件 | 推奨材料 |
| ① 使用温度は150℃を超えますか? | はい(高温環境) | FR-5 / 高Tg FR-4 / ポリイミド / セラミック基板 |
| いいえ(標準環境) | ② へ進む | |
| ② 放熱が最優先ですか?(LED・電源など) | はい(放熱重視) | 金属基板(アルミ・銅ベース) |
| いいえ | ③ へ進む | |
| ③ 高周波・RF・5G用途ですか? | はい(高周波用途) | Rogers材料 / PTFE / BT樹脂 |
| いいえ | ④ へ進む | |
| ④ コスト優先 / 汎用用途ですか? | はい(汎用・コスト重視) | FR-4(標準品) |
| 信頼性・耐久性重視 | FR-4(高Tg品) |
上記はあくまで目安です。実際の材料選定は仕様・コスト・入手性なども考慮する必要があります。迷われた場合はお気軽にご相談ください。
富士プリント工業では、FR-4・FR-5をはじめ、高耐熱材・高周波材・金属基板・ポリイミドなど、幅広い材料を使用したプリント基板の製造・試作に対応しています。
「この材料で作れるか確認したい」「どの材料が適切か相談したい」という段階からでも、お気軽にお問い合わせください。
TEL:042-650-8181(平日 9:00〜17:00)
Q. プリント基板の材料はどうやって選べばいいですか?
A. 主に「使用温度(耐熱性)」「放熱要件」「電気特性(高周波かどうか)」の3つが判断軸になります。高温環境にはFR-5や高Tg FR-4、放熱重視には金属基板、高周波・5G用途にはRogers材料やPTFEが適しています。迷われた場合は、用途をお伝えいただければご提案もできます。
Q. FR-4とFR-5はどう違いますか?
A. 主な違いは耐熱性です。FR-4のTg値は130〜140℃程度ですが、FR-5は170℃以上の高耐熱仕様です。鉛フリーはんだ対応が必要な用途や、産業機器・車載機器など高温環境での使用にはFR-5が選ばれることが多いです。
▶ FR-5について詳しくはこちら
Q. Rogers材料やポリイミドなど特殊材料の基板も製造できますか?
A. はい、対応しています。特殊材料を使用した基板の製造・試作についても、まずはご要件をお知らせください。材料の調達も含めてご相談に応じます。
▶ お問い合わせはこちら
Q. 材料選定の段階から相談できますか?
A. はい。「どの材料が適切か迷っている」という段階からでもご相談いただけます。用途・使用環境・コストのご要件をお聞きした上で、最適な材料をご提案します。
少量多品種中心のもの作りをサポートとするしくみ
お問合せ先:042-650-8181