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プリント基板(PCB)の材料の選定

プリント基板(PCB)の材料は、電気的特性、機械的特性、熱管理、環境耐性など、基板が使用される用途や条件に応じて選ばれます。基板材料は、基板の基本構造を形成し、信号伝送、機械的支持、熱分散をサポートします。以下に、一般的な基板材料とその特性について解説します。

プリント基板(PCB)の主な構造

プリント基板(PCB)は、以下の層で構成されます。

  • 導体層(銅箔):電流や信号を伝送する層。
  • 絶縁層(基板材料):導体層を支え、絶縁性を提供。
  • 保護層(ソルダーレジストやシルクスクリーン):外部環境から基板を保護。

以下では、絶縁層に使われる主な基板材料について詳しく説明します。

プリント基板(PCB)の主要材料

(1) FR-4(ガラスエポキシ樹脂基板)

特徴
最も一般的な基板材料。
ガラス繊維クロスをエポキシ樹脂で硬化させた材料。
優れた機械的強度、耐熱性、絶縁性を持つ。

用途
一般的な電子機器(家電、コンピュータ、通信機器)。
標準的な動作温度や電気性能を必要とする用途。

改良版
高Tgタイプ(ガラス転移温度が高い):高温環境での使用向け。
低誘電率(Low-Dk)/低損失(Low-Df)タイプ:高速通信用途。

(2) 高周波基板材料(RF・マイクロ波基板)

:ロジャース(Rogers)材料、PTFE(テフロン)。

特徴
低誘電率(Dk)と低損失係数(Df)。
高周波や高速度信号伝送に適している。
優れた熱安定性と精密な寸法安定性。

用途:5G通信、レーダー、無線通信デバイス。

(3) 金属基板(Metal Core PCB, MCPCB)

特徴
基板のコアにアルミニウムや銅などの金属を使用。
優れた熱伝導性により、発熱部品の熱を効率的に拡散。
電気的特性を損なわずに熱管理が可能。

用途:LED照明、電力変換器、高出力デバイス。

(4) ポリイミド基板

特徴:耐熱性や柔軟性に優れた材料。
リジットフレックス基板や高温環境での使用に最適。

用途:航空宇宙産業、医療機器、フレキシブル回路基板。

(5) セラミック基板

特徴
優れた熱伝導性、耐熱性、高い誘電率を持つ。
化学的安定性や機械的強度も高い。

用途:高電力機器、LEDパッケージ、センサー。

(6) BT(ビスマレイミドトリアジン)樹脂基板

特徴
低誘電率・低損失特性。
高周波用途向けに設計され、FR-4よりも高性能。

用途:高速通信、5G、サーバー基板。

(7) 紙フェノール基板(FR-1、FR-2)

特徴
木材パルプや紙をフェノール樹脂で強化。
安価で加工が容易。耐熱性や強度は低め。

用途:家電製品や低コスト機器。

材料選定時の考慮事項

(1) 電気特性

誘電率(Dk):信号伝送速度や損失に影響。
損失係数(Df):信号の減衰に関連。

(2) 熱特性

Tg(ガラス転移温度):基板が変形し始める温度。
熱伝導率:熱を効率的に放散できるかどうか。

(3) 機械的特性

強度、剛性、柔軟性。
薄さや軽さ。

(4) 環境特性

耐湿性、防水性。
環境規制(RoHS、REACH)への適合。

用途ごとの材料選択例

用途 推奨材料 理由
家電製品 FR-4 コストパフォーマンスが高い。
高速通信機器 ロジャース、BT樹脂基板 低損失、高周波特性が求められる。
LED照明 金属基板(アルミ、銅) 優れた放熱性能が必要。
自動車用ECU、センサー 高Tg FR-4、ポリイミド 高温・耐久性が求められる。
航空宇宙、医療機器 ポリイミド、セラミック基板 耐環境性・高信頼性が必要。
5G通信 PTFE、BT樹脂、ロジャース 高周波対応、信号損失が少ない。

基板材料の選択は、製品の性能、用途、コストに大きく影響します。用途や使用環境に適した材料を選ぶことで、信頼性や性能を最大限に引き出すことが可能です。必要に応じて専門家に相談し、最適な材料を選択することが重要です。

用途・環境から材料を選ぶ

「どの材料が自分の用途に合うか」を以下のフローで確認できます。

確認ポイント 条件 推奨材料
① 使用温度は150℃を超えますか? はい(高温環境) FR-5 / 高Tg FR-4 / ポリイミド / セラミック基板
いいえ(標準環境) ② へ進む
② 放熱が最優先ですか?(LED・電源など) はい(放熱重視) 金属基板(アルミ・銅ベース)
いいえ ③ へ進む
③ 高周波・RF・5G用途ですか? はい(高周波用途) Rogers材料 / PTFE / BT樹脂
いいえ ④ へ進む
④ コスト優先 / 汎用用途ですか? はい(汎用・コスト重視) FR-4(標準品)
信頼性・耐久性重視 FR-4(高Tg品)

上記はあくまで目安です。実際の材料選定は仕様・コスト・入手性なども考慮する必要があります。迷われた場合はお気軽にご相談ください。

特殊材料基板の製造・試作は富士プリントへ

富士プリント工業では、FR-4・FR-5をはじめ、高耐熱材・高周波材・金属基板・ポリイミドなど、幅広い材料を使用したプリント基板の製造・試作に対応しています。
「この材料で作れるか確認したい」「どの材料が適切か相談したい」という段階からでも、お気軽にお問い合わせください。

TEL:042-650-8181(平日 9:00〜17:00)

▶ ご相談・お見積り依頼フォームはこちら

よくある質問

Q. プリント基板の材料はどうやって選べばいいですか?

A. 主に「使用温度(耐熱性)」「放熱要件」「電気特性(高周波かどうか)」の3つが判断軸になります。高温環境にはFR-5や高Tg FR-4、放熱重視には金属基板、高周波・5G用途にはRogers材料やPTFEが適しています。迷われた場合は、用途をお伝えいただければご提案もできます。

Q. FR-4とFR-5はどう違いますか?

A. 主な違いは耐熱性です。FR-4のTg値は130〜140℃程度ですが、FR-5は170℃以上の高耐熱仕様です。鉛フリーはんだ対応が必要な用途や、産業機器・車載機器など高温環境での使用にはFR-5が選ばれることが多いです。
▶ FR-5について詳しくはこちら

Q. Rogers材料やポリイミドなど特殊材料の基板も製造できますか?

A. はい、対応しています。特殊材料を使用した基板の製造・試作についても、まずはご要件をお知らせください。材料の調達も含めてご相談に応じます。
▶ お問い合わせはこちら

Q. 材料選定の段階から相談できますか?

A. はい。「どの材料が適切か迷っている」という段階からでもご相談いただけます。用途・使用環境・コストのご要件をお聞きした上で、最適な材料をご提案します。

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