アルミ基板の分割作業は、現代の電子工業において、きわめて重要なポジションにあります。アルミ基板は放熱性が最も優れているため、あらゆる分野での工業製品に用いられているのです。
一般的に、アルミ基板は絶縁層の上に銅箔が塗布されていき、それらの膜はミリ・マイクロ単位で薄く延ばされたものとなっています。取り扱う基板によって異なりますが、二層式・両面式などの加工も手掛けることになります。
今、アルミ基板はパワーLED(発光ダイオード)で広く用いられているため、需要がますます伸びていく産業として認知されています。パワーLEDの部品を見てみると、どれもミリ単位のものばかりのため、一つのアルミ基板を分割して作り上げていくことになります。
分割することで複数の製品ができる仕組みは、アルミ基板に携わる業界ではもはや常識で、電子部品を構成するパーツを担う役目を果たしています。
分割は、工場内で設置されている専用の機械で加工されていき、その外観は洗濯機や電子レンジに似たものなど大小さまざまです。電子レンジに似た機器は、ルーター式基板分割機と呼ばれており、モーターの電動でルーター(切削器)が動く仕組みとなっています。図面をコンピューターで読み取り、所定の動作で起動することによって、アルミ基板を図面通りに分割することができます。機器によっては、取り扱うルーターの高さが調整される機能が実装されており、より高度な精度でアルミ基板の分割が行えるようになっています。