エレクトロニクス製品の頭脳とも言えるのがプリント基板です。
モノのインターネット化が進めば、あらゆる製品の中に組み込まれることが予想され、ますますその重要性は高まっています。
このプリント基板の製造に、部品を実装するために用いられるのがマウンターです。0201部品の登場に見て取れるように、部品の微小化が進む昨今においては0.01mmレベルの搭載精度での生産を可能としています。
マウンターを作っているメーカーは複数ありますが、その多くは日本のメーカーです。代表的なのはパナソニック、富士機械、ヤマハの3社です。
パナソニックは、実装という工法を世に広めた草分け的存在であり、業界内でも未だ強いシェアを誇ります。富士機械は金属加工を含む生産設備全般を取り扱うメーカーで、歴史的にもパナソニックに次ぐ地位を持ちます。そして昨今急速に勢力を伸ばしているのがヤマハなのです。
かつて、パナソニックと富士機械は実装ラインを、高速機と汎用機と呼ばれるマウンターで構成していました。しかし昨今、生産の多様化によりそれらの紋切り型の同じような設備のライン構成では、現場からの要望に対応する事が難しくなっています。そこで出てきたのが、両者の区別をなくし、生産能力をマウンターの台数で調整しようという考え方です。
このタイプのマウンターをモジュラータイプと呼びます。ヤマハの場合、実装機業界への参入当初から一貫してモジュラータイプのマウンターを生産し続けており、それが昨今勢力を伸ばしている一因となっています。現在、実装ラインには、いかに早く生産できるかではなく、いかに生産品に対して適切な生産能力を実現できるかが求められています。そういった背景から、マウンターの主流はモジュラータイプへ切り替わったと言えるでしょう。