一般的に電気製品メーカーは、電子回路の基幹部品であるプリント基板の製造を基板メーカーに製造委託します。回路図を基板メーカーに引き渡し、基板メーカーはそれを基にプリント基板の設計と製造に着手します。そして出来上がったプリント基板には多種多様な細かな電子部品が装着されていきます。
プリント基板の回路形成への要求は、日々高度なものになりつつあります。そのため回路幅や回路間隙はミクロン単位で管理されており、このような微細な回路を持つプリント基板への電子部品実装は、今日では手作業ではほぼ不可能となってきています。そのため実装メーカーはマウンターと呼ばれるNC工作機器を保有し、製品ごとに異なるプログラムを作成して電子部品の実装を自動化しています。
マウンターは、投入口に基板をセットすると、コンベアに載せられた基板が機器の中に搬送され、部品がセットされ、熱によって溶かしたハンダで次々と電子部品を実装していきます。ハンダでの溶着をリフローと呼ぶ場合もあります。電子部品が小さいほどマウンターへの依存が高まり、また量産を可能にします。ただしコネクタやケーブルを有する部品などは、マウンターで細かな電子部品を実装した後に、手作業でハンダやネジを用いて取りつけていくという方法がとられます。
そして実装メーカーで検査まで経てから、電気製品メーカーに納入され、最終的な製品として完成するのです。