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キャビティ基板

キャビティ基板とは、プリント基板(PCB)において特定の部分に**くぼみ(キャビティ)**を設けた設計や構造を指します。このキャビティ構造は、基板の厚みを局所的に減らしたり、特定のコンポーネントを埋め込むために設計されることが一般的です。

キャビティ基板の主な特徴と用途

1. 厚みを調整

キャビティ構造を利用して基板の一部を薄くすることで、コンポーネントの実装高さを下げることができます。
例: 小型化や薄型化が求められるモバイル機器やウェアラブルデバイス。

2. 部品の埋め込み

キャビティ部分に部品(チップ、IC、センサーなど)を埋め込むことで、基板全体の高さを抑えることができます。
例: 3D積層構造の基板、RFモジュールの小型化。

3. 熱管理

キャビティを利用して、発熱する部品を基板内部に埋め込み、熱伝導性の高い材料と組み合わせて放熱を向上させる用途もあります。
例: パワーエレクトロニクスやLEDアプリケーション。

4. 高周波特性の向上

RFモジュールやアンテナ用途では、キャビティを設けることで高周波信号の干渉を抑え、特性を向上させることができます。
例: 5G通信モジュールや高周波レーダー。

キャビティ基板の製造プロセス

キャビティ基板は、一般的なプリント基板(PCB)に比べて高度な製造技術が必要です。以下の方法が一般的です。

1. 部分的な掘削加工

基板の特定の層を部分的に削ることで、キャビティ構造を作ります。

2. 多層構造の積層

キャビティを設ける部分を空けた状態で積層を行い、その後プレスして仕上げます。

3. レーザー加工

精密なキャビティを必要とする場合、レーザー加工で高精度のくぼみを作る方法が用いられます。

4. 埋め込み実装

キャビティ内に部品を配置し、封止樹脂や接着材を使用して固定します。

キャビティ基板の利点と課題

利点

  • 小型化・軽量化が可能
  • 高密度実装が実現できる
  • 熱管理性能や高周波特性の向上

課題

  • 製造プロセスが複雑でコストが高い
  • 設計精度が求められる
  • 熱膨張や応力による故障リスクを考慮する必要がある

主な用途例

  • スマートフォンやタブレット: 高度な集積度が求められるデバイス
  • 通信モジュール: 5G、Wi-Fi、Bluetooth用のRFモジュール
  • センサーモジュール: 圧力センサーやMEMSデバイス
  • 自動車用基板: 車載レーダーやADAS(先進運転支援システム)

具体的なキャビティ基板の設計や製造に関する質問など、さらに詳しく知りたい場合はお知らせください!

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